肉離れ
こんなお悩みはありませんか?
痛み
突発的な鋭い痛みが発生し、筋肉を動かすと痛みが増します。
腫れと内出血
断裂した部分が腫れることがあり、数日後には内出血による青あざが現れることもあります。
筋力低下
傷ついた筋肉を使うと力が入らず、動きに制限が出ます。
硬直感
痛みのある部位が硬く感じることが多く、伸ばしたり縮めたりするのが困難です。
皮膚上に認められる陥凹
筋断裂のある部分は、皮膚上から触診すると凹んでいることがあります。
肉離れで知っておくべきこと
肉離れで知っておくべきことは、肉離れを起こした後の対処をしっかり行い、知識をつけておくことです。ストレッチをしっかり行っていても、瞬発的な動きや筋肉の疲労が慢性的に起きていると、筋肉繊維や筋膜が断裂し、肉離れを起こしてしまいます。
まず、肉離れの症状としては以下のようなものがあります。
①患部に激しい痛みを感じる。
②脚の場合、歩いたり軽い動作でも痛みを感じる。
③患部が炎症し、内出血や腫れが生じる。
④筋肉がこわばっている感じがする。
意外と肉離れが起きても、肉離れだと気づかずに無理して運動する人が多いので、痛みを感じたら休むようにしましょう。また、運動中はアドレナリンが分泌され、痛みを感じにくくなるため、その点にも注意が必要です。
対処としては、以下の4つのことを行ってください。
①安静
むやみに動かすと悪化する可能性があるので、まずは安静にしてください。
②アイシング
体温を下げることで毛細血管を収縮させ、腫れや内出血、痛みを和らげることができます。冷やしすぎには注意して、20~30分ほど冷やしましょう。
③テーピング
患部に巻いて、内出血や腫れを最小限にする役割があります。きつく巻きすぎないように注意してください。
④挙上
患部を心臓より高い位置に保つことで、内出血や腫れを防ぐことができます。
これらの症状や対処法は最低限知っておきましょう。対処が遅れたり、間違った知識を持っていると回復に時間がかかることがあるため、特にスポーツをしている方は知っておいて損はないです。
症状の現れ方は?
肉離れをした際の症状の現れ方についてご紹介します。
まず、肉離れを起こした瞬間に「ブチッ」「バチッ」という筋肉の断裂音が聞こえる場合と、聞こえない場合があります。その後、筋肉を痛めた部位に強い痛みが出てき始め、歩行が困難になる場合もあります。
肉離れをした部位を押すと強い痛みが出たり、また筋肉を伸ばしたり曲げたりすると強い痛みを伴うこともあります。その後、筋肉が切れた部分に腫れやあざが現れ、筋肉の損傷の程度によっては、筋肉の切れた部分が凹んで見えたり、実際に触れても凹んでいるのがわかることがあります。
その他の原因は?
肉離れの原因としては、急なダッシュやジャンプなど、急激に筋肉への負荷がかかる動作に筋肉が対応できない場合に起こります。瞬発的に筋肉に強い負荷がかかったり、その負荷に筋肉が耐えられなくなったとき、筋肉の一部が切れたり、裂けてしまうことで肉離れが発生します。
スポーツをしている時だけでなく、筋肉が疲労していたり弱っていたりすると、ちょっとした運動や日常の何気ない動作でも肉離れを起こすことがあります。体育の授業やクラブ活動などで体を動かす際には必ず準備運動を行い、大人になってからも「普段からストレッチを心掛けましょう!」と言われるのは、筋肉を柔らかい状態に保つことで肉離れなどのケガを防ぐためです。
肉離れを放置するとどうなる?
肉離れは後遺症が出やすいスポーツ障害の一つです。そのため、RICE処置や安静、テーピングなどの適切なケアを怠り放置してしまうと、患部に血腫や瘢痕組織が形成されてしまい、今後つっぱり感やしこりなどの違和感が生じることがあります。
また、適切なリハビリを行わずに放置しておくと、柔軟性の低下や筋力の低下、運動機能の低下などが起こる可能性があります。
さらに、肉離れの後遺症として骨化性筋炎があり、筋肉が骨化することで関節の動きが制限され、腫脹などが発生することがあります。このような状態は、今後の日常生活にも影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
当院の施術方法について
肉離れを起こしてすぐの患部に痛みや熱感、腫れなどがある炎症期には、痛みを抑えることを目的とした施術を行います。熱感、腫脹、皮下出血を軽減させるために、アイシングや電気療法で患部の炎症を引かせます。
安静時の痛みが緩和され、伸ばしたり、押したり、力を入れたりの動作にまだ痛みが残る中期には、損傷した筋肉の機能を軽減させることを目的として施術を行っていきます。
肉離れは受傷から2~3週間が再断裂のリスクが高まるため、指圧などで筋肉を緩めて血流を改善させ、損傷部位の再生や修復を早めることが期待されます。
また、どの時期でも鍼は炎症を抑えたり、筋肉を緩めたり、血行促進や回復力の向上が期待できるため、症状の軽減におすすめです。
改善していく上でのポイント
肉離れを軽減していく上でのポイントをご紹介します。
まず、肉離れを起こした際は、炎症による痛みや腫れを軽減させるためにRICE処置(安静、冷却、圧迫、挙上)を適切に施すことが必要です。こちらは受傷後48時間ほどまでが有効とされています。
その後は、運動をしている方は一旦中止し、損傷部位にかかる負担を軽減してください。軽度の損傷であれば、1〜2週間ほどで痛みが落ち着いてきます。この状態になってからは、その後の筋肉の回復を早めるために、適度に体を動かしたり、入浴でしっかり体を温めるなどして血流を促進させ、酸素や栄養を筋肉に送っていきましょう。
また、筋肉は主にタンパク質で構成されているため、お肉や大豆食品を意識してバランスよく摂ることも大切です。
肉離れによる症状がなくなってからは、再発防止のために筋肉の柔軟性を高めたり、運動をして体の可動域を広げていきましょう。